犬の皮膚腫瘤
犬の皮膚腫瘤(皮膚または皮下)には、良性から悪性まで幅広い腫瘤が発生します。
良性腫瘍・悪性腫瘍の特徴は、次の通りです。
良性腫瘍
・ゆっくり大きくなる
・柔らかい
・動かせる(可動性あり)
・痛みやかゆみがないなどです。
悪性腫瘍
・比較的短期間で大きくなる
・硬い
・皮膚や筋肉に引っ付いて動かない(可動性なし)
・表面がただれる、赤くなる、出血する
・痛みやかゆみを伴うことがある
各腫瘍の見た目

皮膚組織球腫
右後肢内側の皮膚腫瘤
脱毛を伴う、赤色ドーム状、1cm
細胞診検査にて皮膚組織球腫と診断
1ヶ月後に自然退縮

皮膚形質細胞腫
右後肢足根部の皮膚腫瘤
脱毛を伴う、赤色ドーム状、5mm
細胞診検査にて皮膚形質細胞腫を疑った
外科摘出を実施して、皮膚形質細胞腫と診断

皮内角化上皮腫
頸部左側の皮膚腫瘤
自壊あり、3cm
外科摘出を実施して、皮内角化上皮腫と診断

皮膚型リンパ腫
右前肢背側の皮膚腫瘤
脱毛を伴う、赤色、3cm
細胞診検査ではリンパ腫を疑った
組織生検を実施して、皮膚型リンパ腫と診断


軟部組織肉腫
右前肢背側の皮下腫瘤
やや硬いが、可動性あり
組織生検を実施して、軟部組織肉腫と診断
その後に外科摘出を行なった
飼い主様へ
体表腫瘤は診断によって治療方針が大きく異なります。動物の体にしこりを見つけた場合には、様子を見るのではなく、細胞診検査を行うことが重要です。良性腫瘍であれば経過観察する場合が多く、悪性腫瘍であれば積極的な治療が必要となるので、まずは診断を行う事が重要です。
*画像提供:松原動物病院

